Snooky Young (tp)

● 1957年から1962年まで在籍したベイシーバンド史上、文句なしの最高のリードトランペッター。ベイシー楽団の第二の黄金期、アトミックバンドといわれたこの時代は彼なしには成立しなかったでしょう。太く艶のある音でハイノートはもちろん、そのウタいかたも絶品!!実際、驚異的なハイノートを出しても聴き手をいたずらに緊張させないのはその優しい音色、ウタい方の素晴らしさによるものではないでしょうか。ベイシーバンドを離れた後も Thad Jones - Mel Lewis Jazz Orchestra などで活躍、ベイシーの晩年にはスモールコンボでの再会セッション( Mostly Blues...And Some Others )が実現しています。

● 永年バンドで 3rd.トランペットを吹いていた Sonny Cohn は彼のことを、
「スヌーキーって奴はなんでもできるんだ。彼の隣に座っていた丸二年間というものスリルの連続だった。私にとってスヌーキーは最高で、いつまでも彼を誉め続けるだろう。彼にはわかっているんだ!トランペットをこう吹くべきだっていうように吹ける。バンド・スタンドに座っていると彼は何事もなかったように楽々と楽器から音を出したものだ!二年間も興奮させられっぱなしだったんだ。トランペット・プレイヤーには、むずかしそうに見えることがいくつかある。でもスヌーキーがやると、まるで丸太から落ちるように、見るからに簡単そうにやってのける。全部を正確にやるんだ。」 と、語っています。

また、Blood, Sweat And Tears、Gil Evans Orchestra、Manhattan Jazz Orchestra などで活躍し、NYのファーストコールとして名高いリードトランペッター、Lew Soloff は、
「良いリードトランペッターになりたかったら、Snooky Young を聴きなさい。」 とまで言っています。

多くのファンに惜しまれつつ 2011年5月5日(現地時間)に92歳で逝去されました。
ご冥福をお祈りいたします。


ソロを聴くなら・・・。

Who, Me ? ( Palais De Chaillot 29 Mars 1960 ) :
セクションだけでなくソロも完璧。

Easy Money ( En Concert ) :
叙情的。涙が出ちゃう。

Pensive Miss ( Count On The Coast Vol.2 ) :
Snooky Young をフィーチャーしたバラード。