Marshal Royal (as,cl)

● '50年のベイシーバンド再結成から'60年代末まで在籍、リードアルトとしてビブラートのかかった艶のある音で“100万ドルのサックスセクション”とまでいわれたスタープレイヤーぞろいのサックスセクションを引っ張ったばかりでなく、コンサートマスターを務め、ベイシーからも絶大な信頼を得ていたようです。ワンステージに一回は演奏していたと思われる彼のフィーチャ−曲はバラードが多く、しかもほとんど書き譜(決まったフレーズを吹き、アドリブはしない)。楽団のツアーの過密スケジュールの中でも、週一回のリハーサル(要は練習)のペースは崩さなかったそうで、コンサートマスターとしてはかなり厳しかったようです。ソロではなく、アンサンブルで個性を発揮する再結成後のバンド最重要人物のひとり。ちなみに Gil Evans 楽団などで活躍し、ベイシー楽団にも在籍したことのあるトランペット奏者、Ernie Royal は 彼の弟。


ソロを聴くなら・・・。

You're Not The Kind ( Americans In Sweden Vol.1 ) :
美しい音色を堪能してください。

How High The Moon ( Basie In London ) :
珍しくアップテンポの曲でソロを取っている。

The Midnight Sun Never Sets ( Basie One More Time ) :
ビブラートがたまりません。

Lonely Street ( Basie-Straight Ahead ) :
Sammy Nestico のアレンジでもあいかわらず強烈な音色。