Al Grey (tb)

● '50年代末に加入。それ以前は Lionel Hampton や Dizzy Gillespie の楽団で活躍していた。プランジャーミュートの名手としてフィーチャー曲も多い。なかでも、Quincy Jones 作曲の I Needs To Be Bee'd With は長い間 彼のフィーチャー曲として親しまれた。彼は観客を盛り上げるコツを知っていたようでテクニカルというより(充分にテクニカルですが)、プランジャーミュートを使ったエモーショナルなプレイでバンドと客席を大いに沸かせました。オープンでのプレイも素晴らしく、Montreux '77 での The More I See You は名演中の名演。

● プレイだけでなく、そのネアカな性格はバンドのムードメイカーとしても機能していたようで、セクションを吹いていてもその大きな動きは見ている人まで楽しませていました。彼自身ベイシーバンドの雰囲気が肌にあっていたらしく、'60年代はじめに一旦退団するものの、その後何度も復帰、客演を繰り返しています。近年は65歳以上限定のバンド、States Men Of Jazz のコンサートマスターとして活躍。2000年3月24日(現地時間)に亡くなられました。合掌。



ソロを聴くなら・・・。

The More I See You ( Montreux '77 ) :
名演!オープンで吹いてます。

Makin' Whoopee ! ( Palais De Chaillot 29 Mars 1960 ) :
こちらはプランジャーによるバラード。

I Needs To Be Bee'd With ( Palais De Chaillot 29 Mars 1960 ) :
プランジャーを効果的に使ったブルージーなソロ。