- Palais De Chaillot 29 Mars 1960 - |
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アトミックバンドと謳われた1957年頃〜60年頃までのベイシーバンド。その時代がことさら特筆されるのは、優れたメンバーが全くといっていいほど異動せず、演奏する曲目もメンバーやバンドの特質を知り尽くしたアレンジャーによって書かれたものばかりで、演奏のキレ味、ノリともに最高のものが残されているからでしょう。そんなアトミックバンド時代の晩期に録音されたこのアルバムでは、俗にいわれているアトミックバンドのメンバーから古参の Wendell Cully (tp) が抜け、Sonny Cohn (tp) に替っていますが、当時の演奏の中でも間違いなくトップクラスの演奏を聴かせてくれます。どの曲を聴いてもベイシー以下、メンバー達自身が猛烈なバンドのノリを楽しんでいるのが伝わってくるようです。Thad Jones (tp) による難解なアレンジを恐ろしいまでの一体感で駆け抜け、テンポも曲調も Breakfast Dance And Barbecue とはガラリと変わった Counter Block や ベイシーの長いイントロから導きだされる絶妙なテンポが気持いい Vine Street Rumble 、名曲ながらあまり音源が残されていない It's A Wonderful World・・・などなど、挙げていったらキリが無いほど全曲が聴きどころといってもいいでしょう。曲数もたっぷり、Joe Williams のボーカル曲はあるわ、珍しい曲はあるわで曲目を見ているだけでニヤニヤしてしまいます。あとはもう黙ってスピーカーに耳を傾けてため息を漏らすしかないでしょう。。。 |