Let's Go To Town
- The Navy Swings -


1. Introduction
2. It's A Wonderful World
3. Sunset Glow ( introduced as "Three-Eighteen" )
4. Keep Your Hand On Your Heart
5. Moten Swing
6. One O'clock Jump

7. Introduction
8. Shake, Rattle And Roll
9. In A Mellotone
10. More Than Likely
11. Vine Street Rumble ( introduced as "Chesnut Street Rumble" )
12. One O'clock Jump

13. Introduction
14. You Stepped Out Of A Dream
15. Li'l Darlin'
16. Somebody
17. Whirly-Bird

18. Introduction
19. That Kind Of Woman
20. Corner Pocket
21. In The Evenin' (When The Sun Goes Down)
22. One O'clock Jump

Personnel : probably Count Basie (p), Freddie Green (gt), Eddie Jones (b), Sonny Payne (dr), Snooky Young, Thad Jones, Sonny Cohn, Joe Newman (tp), Al Grey, Henry Coker, Benny Powell (tb), Marshal Royal (as,cl), Frank Wess (as,fl), Frank Foster, Billy Mitchell (ts), Charlie Fowlkes (bs), Joe Williams (vo)

Location & Date : National Guard Transcription, NYC, prob Dec, 1960

Sing Along With Basieをパクッたジャケットに、プレス盤ではなくCD−R(しかもジャケットとタイトルが違う!)と、手作り感横溢のアルバム。どうせ時期も場所もぐちゃぐちゃの海賊盤・・・と思いきや、意外にもアトミックバンドの絶頂期1960年(おそらく)の音源数々!そのほとんどが世界初音源化!!(11,19,20は過去さまざまなかたちで音源化されています。)

 録音は Chris Sheridan の大著、Count Basie A Bio-Discography によると、ラジオ番組 National Guard のために 1960年12月に録音されたもののようです。ジャケットの記載によると4,5曲ごとに4つのショーに分けて放送された(放送日不明)ようですが、1960年12月ベイシーバンドはNYのバードランドに出ずっぱりで、その合間を縫ってラジオの収録を行ったであろうことから、収録は1日ないしは2日で行われたものと思われます。

 さて、気になる演奏はというと、絶頂期なだけに悪かろうはずがないのですが、放送の尺に合わせるために実際に譜面をカットしたか、フルコーラスの音源を切り貼りしたのかは不明ですが多くの曲が一部をカットされており、イマイチ興に乗り切れません。。。一番ひどいのは In A Mellotone で、イントロが終わった途端トゥッティーに・・・!あの匂い立つようなサックスソリがないとまるで別の曲のようです。In A Mellotone に限らずどれも曲の勘所をカットされているので、聴き慣れた人にとってはズッコケの連続となるアルバムです。
とはいえ、Joe Williams ボーカルナンバーに初出の曲が多いのは嬉しいところ。同じ'60年の Palais De Chaillot 29 Mars 1960The Fred Astaire Show で快演を聞かせた It's A Wonderful World はやっぱり嬉しい1曲です。興味深いのは同年9月に録音されたKansas City Suite からの2曲(3,11)。まだ、当時まだレコードが発売されていないせいか、本来の曲名とは違う名前でアナウンスされています。

 演奏は悪くないのに曲がコマ切れで、ちょっと100点満点とはいえませんが、貴重な音源が初めて世に出たということだけでも聴く価値はあるかもしれません。