'50年代のベイシー楽団を語るうえで最も重要なアレンジャー。Woody Herman (ldr) のバンドでトランペッターとして活躍した後、Clifford Brown (tp) らの録音のアレンジを担当。また、TV シリーズ、Batman の音楽を担当したことでも有名です。当時マイナーな楽器であったフルートのソロを前面に押し出した曲を書き、フルートをジャズの楽器に持ち上げた功労者のひとりといえるでしょう。まぁ、それは傑出したフルート奏者、Frank Wess (ts,as,fl) がいなければありえなかったことではありますが。彼のフルートをフィーチャした曲、Cute は Oscar Peterson (p) や Lionel Hampton (vib,dr,ldr) なども演奏し、ジャズスタンダードとして定着しています。 再結成直後のバンドに Fancy Meeting You、Why Not ?、Little Pony などの名アレンジを提供。そこから '60年代までベイシー楽団に膨大な数の楽曲を提供。彼の楽曲のみで作られたアルバム、Atomic Basie ( Basie )、Basie Plays Hefti などはベイシー楽団の長いキャリアを通して見ても屈指の名盤でしょう。アトミックバンドと呼ばれ、'30年代と並ぶ「第二の黄金期」となった'50年代後半〜'60年代初頭の立役者のひとり。 |
代表曲 Bag-A' Bones ( Basie Plays Hefti) トロンボーンセクションを大フィーチャーした曲。トゥッティーのメロディは素晴らしいです。 Cute ( Basie Plays Hefti) フルート、ミュートしたブラスなど、楽器の特性をうまく生かした佳曲。 The Kid From Red Bank ( Basie (a.k.a. "Atomic Basie")) ベイシ−のストライドピアノを前面に押し出した大興奮の一曲。 Li'l Darlin' ( Basie (a.k.a. "Atomic Basie")) ベイシ−楽団のエバーグリーン。ただ、Hefti はミディアムテンポを想定していたそうで、ベイシーの機転で超スローテンポに変更になったそうです。 Splanky ( Basie (a.k.a. "Atomic Basie")) 曲名にベイシーの愛称を冠したブルース。トゥッティーのメロディはモダンジャズでもよく引用されています。 Whirly-Bird ( Basie (a.k.a. "Atomic Basie")) ライブの最後によく演奏される豪快ジャンプナンバー。曲名はヘリコプターの意。 Why Not ? ( Fun Time) ポップなメロディで親しみやすい曲。Bag-A' Bones、Cute などと同じコード進行。よくまあこれだけ同じコード進行で曲が書けるものです。 |