Live In Japan '78


1. The Heat's On
2. Freckle Face
3. Ja-Da
4. Hittin' 12
5. Things Ain't What They Used To Be
6. Good Time Blues
7. All Of Me

8. Shiny Stockings
9. Left Hand Corner ( Left Hand Funk )
10. John The III
11. Basie
12. Black Velvet ( Soft As Velvet )
13. One O'clock Jump
14. Jumpin' At The Woodside

Personnel : Count Basie (p), Freddie Green (gt), John Clayton (b), Butch Miles (dr), Norlan Smith Jr., Waymon Reed, Sonny Cohn, Pete Minger (tp), Fred Wesley, Mel Wanzo, Dennis Wilson (tb), Bill Hughes (btb), Bobby Plater, Danny Turner (as), Eric Dixon, Kenny Hing (ts), Charlie Fowlkes (bs)

Location & Date : Hamamatsu Shimin-Kaikan, Hamamatsu, Japan, May 21, 1978

'6 3年の初来日から実に8回を数えたベイシーの来日公演。当時は放送用録音もたびたび行われ、ラジオからベイシーのライブが流れてくる、なんてことも結構あったようです。BGM以外でジャズが流れることが稀になった今から考えるとなんとも贅沢な話です。ベイシー没後に発表されたこの音源も浜松市民会館で行われたライブが静岡放送によって録音されたものです。このアルバム以外にパブロレーベルで発表されているライブ録音は Jazz At The Santa Monica Civic '72Montreux '77On The Road などのモントルージャズフェスティバルでの音源のみで、アメリカ本国とスイスでしか音源が残されていないことを考えると、とても貴重なことのように思えます。

メンバーを見ると、リズムセクションは磐石のベイシー、フレディ・グリーンの両御大、 Montreux '77 で胸のすくような快演を聴かせた Butch Miles (dr) に加え、後に現存するビッグバンドのなかで最強といってもいいバンド、 Clayton - Hamilton Orchestra を結成する若き日の John Clayton (b) が入って'70〜'80年代最強の布陣だし、ホーンセクションも Jimmy Forrest (ts) や Lyn Biviano (lead-tp) らが抜け、若干丸くなった印象はあるものの、実にバランスのいいサウンドを聴かせてくれます。ライブはこの時期 Wind Machine とともにオープナーの定番だった The Heat's On で幕を開け、その後もおなじみの曲が並びますが、その中でも異彩を放つのは8ビートでソロイストがめまぐるしく変わる Left Hand Corner(アルバムジャケットには Left Hand Funk とありますが、曲に入る前に Left Hand Corner とアナウンスされています。)。日頃4ビートばかりやっている気分転換なのか、ソロイストたちものびのびソロをとっています。'30年、'50年代に続く第3期黄金時代の珠玉のライブ録音!必聴!!

 ちなみに、ベイシー研究の大家、Chris Sheridan の著書、"Count Basie A Bio-Discography"によると、Hittin' 12 と One O'clock Jump は発売された当時の国内盤CD、及びカセットテープにのみ収録され、現在発売されている輸入盤CD、LPには収められていません。両曲ともボツテイクにするには勿体無い、絶好調の演奏です。他にも Whirly-Bird や A Night In Tunisia も演奏されたそうで、そちらも音源が残っているのであれば聴いてみたいところです。