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'81年に再び倒れ、それ以降は電動車椅子でまさに最後の力を振り絞るようにして世界中のステージに上っていたベイシー。 それでも死の2週間前まで、呼ばれるところにはどこへでも行き、観客の前であの優しい笑顔を振りまいていたかと思うと涙が止まりません。長年プロデューサー/所属レコード会社オーナーとしてベイシーに関わってきた Norman Grantz によるライナーノーツの結びが "I miss him." というのも泣けてきます。 死の4ヶ月前なだけに往年の「リズムの魔術師」ぶりは望むべくもないけれど、逆にそんな時期に録音を残してくれたこと自体に感謝。それでも By My Side、Put It Right Here などのミディアムスィングには冴えたソロを聴かせてくれます。アルバム最後を飾る Strike Up The Band は Sammy Nestico の秀逸なアレンジもさる事ながら、もう往年のようにピアノを弾けないベイシーを支えるかのように張り切るバンドが最大の聴きモノ。偉大なるバンドリーダー、カウント・ベイシーの遺作!! |