Chiemi Eri & Count Basie
VS
J.Witherspoon & Sharps & Flats


1. Riding Easy *
2. Pink Champagne *
3. Lover Come Back To Me *

* 1-3 was played by Nobuo Hara And Sharps & Flats with Jimmy Witherspoon (vo)

4. Mad Pie -> Magpie (a.k.a. Nusty Magnus)
5. Our Love Is Here To Stay
6. Carioca
7. One O'clock Jump
8. Introduction
9. Ol' Man River

Personnel (4-9) : Count Basie (p), Freddie Green (gt), Buddy Catlett (b), Sonny Payne (dr), Fip Richard, Don Rader, Sonny Cohn, Al Aarons (tp), Henry Coker, Grover Mitchell, Benny Powell (tb), Marshal Royal (as,cl), Frank Wess (as,ts,fl), Frank Foster (ts), Eric Dixon (ts,fl), Charlie Fowlkes (bs), Chiemi Eri (vo on 5,6), Masao Kojima (mc)

Location & Date : Shinjuku Koseinenkin-Kaikan, Japan, Jun 8, 1963

前8回にわたり来日を果たし、日本をこよなく愛していたと伝えられるベイシー。ライブ盤では5回目の来日公演の模様をとらえた Live In Japan '78 が広く知られていますが、このアルバムはなんと初来日時に原信夫とシャープス&フラッツ、江利チエミとの共演を収めており、ビッグバンドが同時に演奏する形式では他に Duke Ellington との共演を収めた First Time ! しか残していないことを考えると、非常に貴重な録音といえるでしょう。

ベイシーバンドと共に来日したヴォーカリスト、Jimmy Witherspoon とシャープス&フラッツの共演でひとしきりお客さんを沸かせた後、いよいよベイシーバンドの登場!! と思いきや演奏もそこそこに、このアルバムの主役、江利チエミの登場。1曲目から思いっきりコブシを効かせたバラード(?)、Our Love Is Here To Stay!強烈なアクに思わずのけぞってしまいそうになりますが、続く Carioca は圧巻!!ベイシーバンドのメリハリの利いた演奏との相性もさることながら、時間にして曲の半分を占めるスキャットによるロングソロ!!Ella Fitzgerald や Sarah Vaughan などのスキャットの名手たちに勝るとも劣らない堂々としたソロに、ベイシーバンドの演奏もいつになくノッてるようにも聞こえます。

ベイシー単独の演奏としては、オープナーに選んだのはこのライブのおよそ3ヶ月前に録音(Li'l Ol' Groovemaker...Basie ! )された新曲 Magpie ( Nusty Magnus ) !江利チエミ、シャープス&フラッツとの競演をはさんでライブの最後は Sonny Payne (dr) の大フィーチャー曲、Ol' Man River !!バンドのみでは3曲のみという限られた曲数ながら(限られているからこそ?)短期決戦型の選曲にまんまと乗せられてしまいます。いつものことながらベイシーの選曲、配曲のセンスの鋭さにうならされてしまいます。

レア盤ながらベイシーの初来日、日本のバンド・ヴォーカリストとの競演を捉えた貴重な録音!!