Chairman Of The Board


1. Blues In Hoss' Flat
2. H.R.H. ( Her Royal Highness )
3. Segue In C
4. Kansas City Shout
5. Speaking Of Sounds ( a.k.a. "Brushes And Brass " )
6. TV Time
7. Who, Me ?
8. The Deacon
9. Half Moon Street
10. Mutt And Jeff

- bonus track on reissue CD -
11. Fair And Warmer
12. Moten Swing

Personnel : Count Basie (p), Freddie Green (gt), Eddie Jones (b), Sonny Payne (dr), Snooky Young, Thad Jones, Wendell Cully, Joe Newman (tp), Al Grey, Henry Coker, Benny Powell (tb), Frank Foster, Billy Mitchell (ts), Marshal Royal (as,cl), Frank Wess (as,ts,fl), Charlie Fowlkes (bs,b-cl)

Location & Date :
Universal Studios, Chicago, Mar 4, 1958 (1,2)
Capitol Studio, NYC, Apr 28, 1958 (7,9,12)
Capitol Studio, NYC, Apr 29, 1958 (4,10,11)
Capitol Studio, NYC, Dec 10, 1958 (5,8)
Capitol Studio, NYC, Dec 11, 1958 (3,6)

作ライブ集となった Count On The Coast Vol.1同 Vol.2 と同時期に収められたスタジオ録音。プレイヤーとしてばかりでなくコンポーザー/アレンジャーとしてバンドを引っ張った Duke Ellington とは対照的に、ベイシーの場合はほとんど作曲・アレンジはせずバンド内外のアレンジャーの作品を演奏していました。 尋常でない一体感、緊張感を見せ「アトミックバンド」と称された当時のベイシーバンドの特徴として、バンドの特徴を知り尽くしたアレンジャーによる楽曲を演奏していた事が挙げられますが、本作はまさに Frank Foster、Thad Jones、Frank Wess、Ernie Wilkins というバンド内の有能なアレンジャーの手による( Ernie Wilkins はバンドOB)楽曲で構成された、アトミックバンドを象徴するような一枚。 その大半がライブで繰り返し演奏されることになる重要ナンバーで、当時のライブをそのまま聴いているような錯覚に陥ります。

面白いのは 他のアレンジャーが伝統的なベイシースタイルを踏まえた楽曲を書いている中で、斬新なアイデアで斬りこむ Thad Jones の楽曲が異彩を放っている点。 後にベイシーバンドを抜け、リハーサルバンドの先駆けとなる Thad Jones - Mel Lewis Orchestra を結成する彼の非凡な才能がこの時点で既に見てとれます。

ちなみに Fair And Warmer、Moten Swing はオリジナルアルバムには収められておらず、近年の初CD化に際してボーナストラックとして収録されました。 どちらも Ernie Wilkins による素晴らしいアレンジで( Fair And Warmer は作曲も )、なぜボツになったのかわからない佳曲。